二次元三角格子反強磁性体[Cu₄(OH)₆(CH₃CO₂)(H₂O)]･(1-Naphthalenesulfonate)･2H₂Oの強磁場磁化過程

抄録

銅水酸化物[Cu_4_(OH)_6_(CH_3_CO_2_)(H_2_O)]･(1-Naphthalenesulfonate)･2H_2_Oは有機イオン層と銅水酸化物層から成る層状物質で、銅水酸化物層内において銅イオンが二次元三角格子を形成しているフラストレート反強磁性体である。W. Fujitaらによって行われた7 Tまでの磁化測定では、三角格子フラストレート磁性体に見られる1/3プラトーと思われる振る舞いが観測されている。そしてこの物質の全磁化過程の解明を行う為に、パルス磁石を用いて更なる強磁場下にて磁化測定を行った。本講演ではその結果について報告する