日本薬理学会年会要旨集
Online ISSN : 2435-4953
第97回日本薬理学会年会
セッションID: 97_1-B-SL01
会議情報

特別講演
社会・医療ニーズに応える感染症創薬と未来の脅威への備え
*手代木 功
著者情報
会議録・要旨集 オープンアクセス

詳細
抄録

SHIONOGIは、感染症のリーディングカンパニーとして、HIV、インフルエンザ、AMR(薬剤耐性)、COVID-19といった感染症に対する新薬の研究開発に取り組んできました。本講演では、SHIONOGIがこれまで取り組んできた感染症領域での活動に加え、今回のパンデミックで学んだ「感染症に対する備え」の重要性と理想とする姿について述べさせていただきます。まずは、当社がどのように医療への貢献に取り組み、多くの製薬企業が撤退した感染症領域の研究開発に注力し続けてきたのかをご紹介します。その中で、COVID-19治療薬の開発で直面した課題や困難についてご紹介し、「平時からの備えの必要性」と「日本における有事対応の強化」(SCARDAの設立、緊急承認制度の創設など)について共有させていただきます。今後、日本においては、産官学が一体となりこの新たな仕組みや制度を運用することで、有事対応力の向上が期待されますが、その実現には、産官学が「共通の方向性」を持つことが重要ではないでしょうか。本講演が、その「共通の方向性」を考える上で、少しなりとも参考になれば望外の喜びです。

著者関連情報
© 2023 本論文著者
前の記事 次の記事
feedback
Top