日本放射線影響学会大会講演要旨集
日本放射線影響学会第52回大会
セッションID: OD-4
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DNA損傷・修復2
Ku80 欠損細胞におけるH2AXフォーカス計測によるγ線照射後のDNA損傷の評価
*木梨 友子菓子野 元郎劉 勇鈴木 実増永 慎一郎高橋 千太郎小野 公二岡安 隆一
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キーワード: H2AX, xrs5, γ線
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抄録
【目的】CHO細胞の突然変異種でKu80欠損細胞であるxrs5における、γ線照射後1-72時間後のDNA二重鎖切断部位に集積するH2AX、およびDNA二重鎖切断の修復部位に集積する53BP1を抗体を用いて免疫染色後、蛍光輝度計測し評価した。【方法】CHO-K1およびKu80欠損mutant のxrs5細胞を用いて、γ線照射後1-72時間後の H2AXおよび53BP1のフォーカス形成をキーエンス蛍光顕微鏡BZII解析アプリケーションソフトを用いて計測し評価した。【結果】線量率1Gy/minのγ線を2Gy照射後72時間のH2AXおよび53BP1のフォーカスを計測値で、1つの細胞あたりのフォーカス形成を比較すると、CHO-K1は7±2であるのに対しxrs5細胞は35±7と高値であった。【結論】DNA二重鎖切断修復関連タンパク質を構成するKu80欠損細胞のxrs5はγ線照射後72時間後においてもDNA二重鎖切断が修復されずDNA損傷が持続していた。
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© 2009 日本放射線影響学会
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