2020 年 38 巻 p. 43-52
2018、2019年度の本学の課題解決型の海外インターンシップに参加した学生73名に対し、事前・事後に質問紙を実施し、「異文化理解力」が向上しているか分析を行った。仮説は以下の2つとした。①課題解決型の海外インターンシップは、異文化理解力を向上させる、②課題解決型の海外インターンシップには、異文化理解力を向上させる仕組みがある。結果、好奇心・オープンマインド・アサーティブネス・失敗力・グリットが1~5%水準で向上しており、仮説①が一部認められた。また仮説②については、「実働日数」を軸に、「社員との交流頻度」と「課題自由度」が「オープンマインド」にプラスの影響を与える可能性が示唆され、逆に「所属」「学年」「性別」は影響しないことが示唆された。さらに「好奇心」は「海外生活」が、「オープンマインド」は「現地の人々との交流」が、「アサーティブネス」は「他学生との交流」が、そして「失敗力」「グリット」は「業務」がプラスの影響を与える可能性が示唆された。