2013 年 2013 巻 FIN-010 号 p. 09-
本論文では,投資信託の組入比率上位10銘柄に基づいて,投資信託と投資先企業を頂点とした2部グラフを作成し,これをネットワーク構造分析の技術を用いて分析する方法を提案する.提案手法では,まず,Web ページのリンク関係を表すネットワーク構造から重要度が高いWeb ページを抽出するために開発されたHITS (Hypertext Induced Topic Selection) アルゴリズムを用いて投資信託と投資先企業間の投資関係を表すネットワーク構造を分析し,独自性が高い投資信託を抽出する.その後,投資信託を隣接ベクトルで表現し,ユークリッド距離に基づくk 平均法を用いてクラスタリングを行うことによって投資信託をk 個のグループに分ける.k = 5 として分析した結果,J-REIT,日経225,TOPIX,小型アクティブ,大型アクティブに分けることができた.