2018 年 2018 巻 AM-18 号 p. 08-
本稿の目的は,プレゼント選択の過程において,多様な観点から相手についての考慮を促進させることである.現在,ユーザに合った商品推薦を行う技術が提案され,個人の購買行動に対する支援は図られている.一方で他者へのプレゼント選択といった商品購買が行われ,プレゼント推薦サイトも存在するが,推薦された商品は贈る相手の趣味や嗜好が必ずしも考慮されているわけではない.本稿では,贈り手の納得したプレゼント選択の支援のために,相手についての質問を提示することで,相手の考慮を促すシステムを提案する.相手の考慮が促されたかを検証するため実験を行い,実験協力者のプレゼント選択過程を分析した結果,提案システムを用いた場合,相手の考慮する発話がより多く観察された.