2020 年 2020 巻 FIN-024 号 p. 66-
本研究では,機械学習手法の一種である自己符号化器(オートエンコーダ)を用いて,日本国債のイールドカーブの3 ファクターモデルの構築を行った.更に,構築した自己符号化器を形成するニューラルネットワークのモデルパラメータに着目することで,自動生成した3 つのファクターが,それぞれ,イールドカーブの水準・曲率・傾きを表現していることを示した.加えて,本研究では,構築した自己符号化器を,国債の割高・割安の判別器として使用することで,国債のロングショート戦略を構築した場合,トレンドフォロー型の投資戦略に比べて,良好なパフォーマンスが得られることを確認した.