2022 年 2022 巻 AIMED-013 号 p. 04-
本論文では, これまでに深層学習の表現学習の周辺で見られたさまざまな技術を順序立てて見渡す. 医用画像において血腫の分類を行うような学習は一見簡単に見えるが、さまざまな原因で性能を落とさせる原因がそこらじゅうに存在する. このような場合に, 性能を向上させるために, 深層学習のさまざまな技術を同時に取り込もうとすることは非常に単純なアイデアである. 血腫の分類の場合であれば、血腫は形状を変えるために, 畳み込みNN のように固定した形状を捉えるのが得意なネットワークには向かない. また、正例が少ないタスクであり, アノテーションを行うことも時間と労力を消費するタスクである. このようなそれぞれの目的のために, それぞれのアーキテクチャのデザインを俯瞰して全体としてつじつまを合わせることは, それだけでも時間のかかる作業となる. このような方向のデザインを容易にするためには, 全体の俯瞰が重要なように思うことが, このような考察の動機とする.