2022 年 2022 巻 BI-020 号 p. 04-
現在、多くの企業が売上や資産など法的に開示が定められた財務情報に加え、企業統治や社会的責任(CSR)、知的 財産などの非財務情報をまとめた統合報告書(年次報告書)を発行している。企業に加え、統合報告書を発行する大学 の数も増えている。統合報告書には、さまざまなステークホルダーに対して、その組織がいかにしてその価値を生み出そう としているのかが記載されており、各組織の注力項目、課題などが表現されている。本論文では、一企業の統合報告書、 および複数の大学の統合報告書に注目し、単語とその出現頻度などの情報に基づいてその変遷や特徴を分析し、社会 状況などの変化によって、組織の提供価値や課題がどのように変化してきたか、その特徴がどのように表現されているか を分析する。