2024 年 2024 巻 AGI-028 号 p. 03-
自律AIエージェントが複雑な知能を獲得するためには、複雑な環境が必要であろう。しかし複雑すぎる環境はAIアーキテクチャの設計・開発・評価を著しく困難にする。 本稿ではヒトの脳の前頭前野の本質的な機能の再現という目標に特化し、不要な要素を極力排除して簡素化した人工環境を設計する方針について述べる。提案する環境では、時間・空間は離散化され、物体は記号化されているが、空間の広さや物体の種類の数には制限はなく、ヒトが生活する実世界の本質的特徴を残している。