2024 年 2024 巻 SWO-063 号 p. 10-
個人の嗜好と疾患に対する健康効果の両方を考慮した献立を考えることは,心臓病や糖尿病などの基礎疾患を有する患者の負担となっている.本研究の目的は,基礎疾患を有する患者を対象として,個人の嗜好と健康効果の両方を考慮したレシピ推薦システムを構築することである.目的を達成するために,レシピ,食材,調味料,化合物,栄養成分,健康効果,疾患,患者の健康状態と嗜好に関する領域オントロジー,知識グラフ,ルールベースを構築する.構築した知識グラフやルールベースを用いて,科学的根拠に基づいて対象疾患に対して健康効果があるレシピと,患者の嗜好と疾患を考慮したレシピにおける代替食材を推薦する.また,知識グラフと大規模言語モデルを用いて,推薦理由を自然言語で患者にわかりやすく説明することを試みる.