主催: 人工知能学会
会議名: 第103回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 103
開催地: 早稲田大学 40号館 グリーン・コンピューティング・システム研究開発センター
開催日: 2025/03/20 - 2025/03/22
p. 46-49
複数評価指標による状態管理と発話完了度予測による発話権管理に基づく手法を提案する.対話管理を条件確認フェーズと観光地説明フェーズに分離し,各フェーズで異なる評価指標による制御を実現する.条件確認フェーズでは,検索条件の明確さを示す条件曖昧性,要望の具体化しやすさを表す具体化困難性,観光地検索の実行可能性を示す検索条件充足度を用いてユーザの要望を段階的に具体化する.観光地説明フェーズでは,提案に対する否定的反応の強さを示す拒絶度,質問の有無を判定する質問判定,周辺施設情報の必要性を判断する周辺検索必要性を動的に評価しながら,中心観光地の説明と周辺施設の提案を行う.また,発話権制御にはユーザの発話完了度と文脈を考慮した予測を採用し,文末表現や発話内容に基づく適切なタイミングでの応答を実現する.これらの工夫により,ユーザとの自然な対話の流れを維持しながら,効果的な観光地提案を実現する.