人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
Print ISSN : 0918-5682
103回(2025/3)
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対話内容に基づき動的にプロンプト選択を行う対話システム
木俣 望オウ シュウケツ富田 佳紀畠山 陽喜前田 英作
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会議録・要旨集 認証あり

p. 56-61

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抄録

本システムは,要約・状態遷移・検索の3つのモジュールで構成される.要約モジュールでは,LLM を利用して過去の対話内容を要約し,次の応答生成に必要なテキストを提供する.これにより,対話システムにおける LLM は過去の発話履歴をより包括的に把握でき,一貫性の高い応答が期待できる.状態遷移モジュールでは,LLM に要約を参照させることで,フェーズごとの目的が達成されたかを判断し,必要に応じて次のフェーズへ遷移する.各フェーズでは適切なプロンプトを用いることで,段階的かつ目的に応じた応答生成が可能となる.検索モジュールは観光地提案を行う際に起動し,要約情報をもとにユーザ嗜好を推定して,ユーザ嗜好に沿った観光地を検索・提案する.このように,3つのモジュールが連携することで,対話の一貫性を保ちつつ,ユーザニーズに合わせた観光地提案を実現する.

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