主催: 人工知能学会
会議名: 第105回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 105
開催地: 東京科学大学大岡山キャンパス 蔵前記念会館 くらまえホール
開催日: 2025/11/10 - 2025/11/11
p. 64-69
大規模化が進む音声対話システムの開発では,品質管理や評価にかかる人的コストの増加が課題であり,その解決策としてユーザーエミュレータの活用が期待されている.しかし,従来の音声対話システムを用いたエミュレータでは,発話の重なりなどの相互行為の再現が困難であった.近年注目されるfull-duplex音声対話モデルは,同時双方向のやり取りが可能であるため,ユーザーエミュレータの開発に適していると考えられる.本研究では,full-duplex音声対話モデルを大規模な第二言語学習者(L2学習者)インタビュー対話データで適応し,言語習熟度を考慮した発話が行えるL2学習者エミュレータ(L2LE)を開発する.さらに,学習者の自発的発話を引き出す音声対話システムInteLLAとのインタビュー対話を行い,得られたデータの分析を通して,L2LEが実際のL2学習者の対話特性を再現可能であるか検討する.