抄録
MOS type FETのGATE METAL部の代りに, 電解液を用い, かつH+に感応性のある窒化シリコン(Si3N4)と酸化シリコン(SiO2)の二重膜構造で被覆する事により, pH電極ができる。又, この電極と比較電極をNaHCO3の液に浸しCO2透過性の膜で皮覆する事によりPco2電極ができる。この原理を利用して, 今回, 我々は微小pH電極とPco2電極を試作した。
抗血栓性をもたせる為にpH電極の先端部をhydronでcoatingし, それ以外の部分をsilicone rubberで皮覆した。又, Pco2電極はCO2透過性の膜としてsilicone rubberを用いた。動物実験において電極の安定した感度を得るための最低ヘパリン量は, pH電極で初回300U/kg, 時間100U/kg/H, Pco2電極は初回100U/kg時間30U/kg/Hであった。