人工臓器
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低心拍出量および心房細動時の心臓代用弁のin-vitroにおける機能特性の比較
藤井 尚文梅津 光生川副 浩平田中 隆鬼頭 義次藤田 毅曲直部 寿夫
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1983 年 12 巻 1 号 p. 154-157

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抄録

低心拍出量時および心房細動(af)時に, 各種心臓代用弁がいかなる弁機能特性を示すかを明確にするための実験を行った。
実験に使用した代用弁はBjörk-Shiley弁(BS弁), Ionescu-Shiley弁(ISPX), Mo-Hancock弁(Mo-HX)である。ポンプ駆動圧を130mmHgより60mmHgまで順次減少させ, その間の弁機能特性を調べた。また, afを想定したプログラムを作成し, af時の弁機能特性を調べた。
大動脈弁位においては, ISPXがBS弁に比し優秀な弁機能特性を示し, ISPXを使用することは有効であると考えられる。僧帽弁位においては, 規則正しい収縮時にはBS弁が最も優秀な弁機能特性を示すが,af時にはISPXが最も弁機能特性が優れていた。僧帽弁疾患にaf例が多いことを考えると, 僧帽弁位にISPXを使用することは有効であると考えられる。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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