人工臓器
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EPTFEリング・グラフトを用いた膝下バイパスの経験
小出 司郎策稲村 俊一金 渕一雄鈴木 一郎福田 崇典小川 純一井上 宏司川田 志明正 津晃
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1983 年 12 巻 1 号 p. 188-190

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抄録

下肢動脈血行再建法として, 主にGore-Texグラフトによるバイパス術を行なって来た。
しかし, 膝関節以下へのバイパス例では, 膝関節屈曲位の動脈造影で, グラフトの限局性屈曲がみられるため, 退院後も膝関節の過度屈曲を避けるように生活指導してきた。
本年3月より, グラフト外面がフッ素ポリマーのリングで捕強され, 外圧や屈曲に対しても変形・狭窄しないリング付きグラフトが開発され, 手に入るようになったので, 最近の膝関節以下の血行再建5例, 5肢に使用した。
その結果, i) 5本のグラフトはすべて開存し, 現在の足首動脈圧比は0.9~1.1である。
また, ii) リング無しグラフトと比べ, 術後症状や合併症に差はなく, 膝関節屈曲位での動脈造影でも. グラフトの屈曲がみられず, 関節部使用に適したグラフトと思われた。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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