抄録
マイクロコンピュータを使用して、ローラーポンプを自動制御運転することができたので報告する。
1) 仔牛を使用し、心房内圧を指定した一定の値に保つローラーポンプ運転をすることができた。
2) 圧力センサーがカニユーレの閉塞を検出した場合、ポンプを急速に停止してカニユーレ閉塞の解除を待ち、その後徐々に運転を開始して初めのスピードの85~98%の値まで加速していくのに最適な運転モードを決定することができた。
3) ドツプラ式気泡検出器及びポンプ急速停止回路を含めて、ローラーポンプの自動運転を行い、その有効性が確かめられた。
4) カニユーレの先端部分の組織の出血や損傷、回路内への空気の混入、カニユーレ内部の血栓形成はいずれもみられなかつた。このシステムによつて極めて安全かつ有効に補助循環を行うことができた。