抄録
従来から頻用されているローラーポンプと遠心式ポンプを用い、雑種成犬による2時間の無血体外循環を行い、主に血小板、血管作動性プロスタノイドの面より比較検討を行い次の結論をえた。1)遠心式ポンプ(Bio-pump)では血小板数の保護作用が認められた。2) Bio-pumpでは6 ketoPGF1α/TXB2比がRoller-pumpより高く、又PF4が低値を示すことより凝固能抑制の傾向がみられた。3) Bio-pumpでは溶血量が少かった。4) Bio-pumpではPlatelet Deformity Rateが低く、形態学的にも血小板の保護作用が観察された。