人工臓器
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心房細動および低心拍出量状態のシミュレ―ション実験より検討したHancock pericardial弁の僧帽弁位における弁機能特性
藤井 尚文梅津 光生田中 隆鬼頭 義次小坂井 嘉夫曲直 部寿夫
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1985 年 14 巻 3 号 p. 1290-1293

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抄録
Hancock pericardial弁の水力学的特性を, 心房細動(Af)リズムおよび低心拍出量状態をも想定したシミュレーション実験にて検査した。5種類の心臓代用弁を用い, 有効弁口面積(EOA)を比較することにより弁機能特性の評価を行った。
Af状態はデータレコーダーに記録したAfリズム患者の心電図にトリガーさせて駆動装置を作動させ, 低心拍出量状態は駆動空気ラインを延長することにより作成した。
規則正しいリズム, Afリズムいずれの状態においても, また低心拍出量状態においてもHancock pericardial弁が大きなEOAを保持し優秀な弁機能特性を示した。今回の実験結果を参考にして, われわれはHancock pericardial弁の臨床応用を開始した。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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