人工臓器
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上室性頻拍症に対するペースメーカ治療シンビオース7008の使用経験
三木 太一横山 正義板岡 俊成笹生 正人村杉 雅秀和田 寿郎
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1985 年 14 巻 3 号 p. 1440-1443

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抄録
WPW症候群3例を含む8例の上室性頻拍の患者に対し, 新しい頻拍治療用ペースメーカー(メドトロニック社製シンビオース7008)を植込み, 作動状況を観察した。このベースメーカーは通常のDDDペースメーカーに頻拍治療モードが加えられたもので, 心房バースト(Atrial Burst)心房心室固定順次刺激(A-V Dual Demand)心室固定刺激(Ventricular Dual Demand)の3つが設定できる。WPW症候群の2例は, A-V Dual Demand modeをセットし, 他の6例には, Atrial Burst modeをセットしてホルター心電図, テレメトリー機構にて, 作動状況を観察した。8例中4例でホルター心電図よりペースメーカーによる頻拍停止が確認できた。2例では, テレメトリー機構上, 頻拍発作が確認され自覚症状の改善より, 有効に作動しているものと推定された。他の2例では, 植込み後頻拍発作を認あていない。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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