抄録
血液浄化用Blood AceessとしてのDouble Lumen Catheter(以下DLC)は, 十分な効果が得られるものでなければならない。そこで今回著者らは, DLCの有効性(特に再循環率)を追究する為, 実験Modelを作製しDLCの再循環率を計測した。測定法は, 血管Model TubeにDLCを挿入し, Tube内に水流量(Qw)200・300・400ml/minの速度で流した。各々のQw時に, DLC動脈側より流出速度(QA)を100・150・200・250ml/minの速度でQwを導き, 流入速度(Qv)においてはQAと同速度でDLC静脈側にPSPを注入させ, DLC動脈側からのPSP再循環率を測定した。Qw別の変化は, Qw 400ml/minが最も良く, 次いで300・200ml/minの順であった。Flow Rate別では, QB 100ml/minが最も良く, 次に150・200・250ml/minの順であった。従ってDLCの効率(再循環率)は, QBだけでなく水流量(血流量)に最も影響を受け, ある程度Qwが確保されていれば再循環率を最少限に押さえることができ, 十分通常のBlood Accessとして使用できると判断された。