人工臓器
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新しい構造を有するポリプロピレン製血漿分離膜の開発
黒松 勇蔵高井 信治渡辺 俊文岩楯 直樹大坪 修秋山 暢夫亀井 衛一
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1986 年 15 巻 3 号 p. 1537-1540

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抄録

今回, 我々は新規に開発したポリプロピレン製中空糸血漿分離膜について基礎的性能をイヌを使用したin vivo実験により検討した。本膜は規則正しく並んだ孔を有することを特徴としており, 孔は内より外壁に向かって直線的に開孔している。3時間の血漿分離により, 膜間圧力差は最大でも27mmHgと操作上の問題もなく, また濾過量についても, 臨床的に要求されている3l/h/m2以上の濾過量を確保することが可能であった。各種血漿成分の節係数は, 総蛋白, アルブミン, IgGが経過中を通じ0.9以上, 総コレステロールは180分値を除いて0.9以上を示した。膜による補体の活性化について間接的方法としてC3の活性値を測定した結果, 60分値において最低値をとり, 補体の活性化が推察された。最後に血液有形成分については白血球数が30分値で開始前値の85%にまで減少したが以後は回復した。以上, 我々は, 各種項目によりその有効性を確認した。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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