人工臓器
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血液接触による透析膜の構造変化
大橋 英彦津田 彰一小沢 喜久夫竹澤 真吾酒井 清孝
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1987 年 16 巻 2 号 p. 707-710

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抄録

5種類の市販透析膜を用いて血液接触前後の透水性、溶質透過性および含水率を測定し、tortuous pore modelを用いて、透析膜構造の変化を定量化した。本報では操作条件、血液性状など膜構造の変化に及ぼす影響について検討したので報告する。いずれの透析膜でも血液接触後の濾過係数は低下した。低下の度合は膜材質によって異なった。これは膜材質によって溶質の吸着能が異なるためと考える。また、比較的孔径の大きい膜において、血液との接触によって膜孔径の大幅な減少が見られた。アルブミン等の血中溶質が膜孔内へ侵入することによって、膜孔が狭窄したためと考える。実験結果より透水性に及ぼす膜構造の変化は膜の吸着特性と細孔径に依存することが示唆された。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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