抄録
蛋白結合物質及び中~大分子量物質の除去に優れた吸着剤である粉状活性炭シートカラム(UPC, BESPORETM)を開発し, それを用いた肝補助システムを考案した。除去療法としてUPC-血漿漢流を行ない, その後血漿交換を除去補充療法として行なうシステムである。これにより通常の血漿交換に必要な血漿製剤を1/2~1/3量まで減らす事が可能となった。臨床におけるUPC-灌流(再循環方式)によってビリルビン, 胆汁酸とも40%の除去量を得た。これは同処理量の血漿交換と比較してビリルビン55%, 胆汁酸70%の能力であった。これまでに, このシステムを3症例に30回用い肝補助システムとして有効であることが確認された。