人工臓器
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粉状活性炭シート(UPC, BESPORETM)を用いた肝不全治療システムの検討
川西 秀樹土谷 太郎山根 修治西亀 正之土肥 雪彦椙山 雅文
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1987 年 16 巻 2 号 p. 937-940

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抄録
蛋白結合物質及び中~大分子量物質の除去に優れた吸着剤である粉状活性炭シートカラム(UPC, BESPORETM)を開発し, それを用いた肝補助システムを考案した。除去療法としてUPC-血漿漢流を行ない, その後血漿交換を除去補充療法として行なうシステムである。これにより通常の血漿交換に必要な血漿製剤を1/2~1/3量まで減らす事が可能となった。臨床におけるUPC-灌流(再循環方式)によってビリルビン, 胆汁酸とも40%の除去量を得た。これは同処理量の血漿交換と比較してビリルビン55%, 胆汁酸70%の能力であった。これまでに, このシステムを3症例に30回用い肝補助システムとして有効であることが確認された。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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