エンドトキシン(ET)を選択的に解毒吸着する材料として我々は不溶性担体にポリミキシンBを固定化する新しい方法を開発してきた。この新しい材料であるポリミキシンB固定化フアイバー(PMX-F)が充分のETを解毒中和し且つ生体適合性に優れている事は既に報告した。精製ETを雑種成犬に投与したETショツクモデルに対しPMX-FによるET除去の好果を確認したので次いで我々は、よりnativeなETの除去を目的に、大腸菌誘発敗血症犬に対してPMX-FによるDHPを施行した。前回のETシヨツクモデル犬と同様に敗血症犬モデルにおいても生存時間の延長を認めた。
当材料によるDHPは、臨床分野でのETショックや敗血症シヨツク患者に対して有効な手段となり得る可能性が示唆された。