人工臓器
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外部灌流型膜型肺を用いた開心術時の白血球, 免疫グロブリン, 補体の変動
―特にHF-4000, Silox, Capiox IIとの比較―
石井 良幸大森 一光名取 宏西村 理堀越 衛瀬在 幸安桑名 克之
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1989 年 18 巻 2 号 p. 902-905

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抄録
体外循環においては血液がガス及び人工材料と接することは避けられずそれにより補体の活性化がおこリアナフィラトキシンが出現し, 生体に種々の悪影響を及ぼす。今回, 我々は外部灌流型膜型肺(polypropylene hollow fiber oxygenator, HF-4000)と内部灌流型膜型肺(Silox, Capiox II)とにおいて白血球, 免疫グロブリン(IgG, IgM), 補体(C3, C4)を経時的に測定し比較した。
4種類の膜型肺ではSiloxが最も白血球, 免疫グロブリン, 補体等の高分子蛋白に対する影響は少なく優れていた。これはSilicone膜の材質に負うと考えられる。灌流方式の違いでは差はなかった。
我々の開発した外部灌流研膜型肺(PHO)はSiloxには劣るがHF-4000, Capiox IIとは差はなかった。
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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