溶質分子の大きさに対する溶質透過係数の変化から透析膜の孔径分布を解析する新しい手法を考案した。尿素、ブドウ糖、ショ糖の溶質透過係数のデータから、ストークス半径と溶質透過係数の相関を求め、それから面積基準の孔径分布を解析した。対象の透析膜はMCO.8H、TAF10、AM10、AM2000U、B2-100であり、再生セルロース膜は合成膜に比べて孔径分布が狭いという結果が得られた。さらにmaltodextrin溶液を用いてTAF10の透析実験を行い、ブドウ糖の単量体から8量体までのクリアランスを測定し、その値から溶質透過係数を算出した。その結果、良好な分布曲線を得ることができた。