1991 年 20 巻 3 号 p. 1071-1076
ポリウレタン超薄膜を多孔質ポリエチレン膜でサンドイッチ状にした複合膜(MHF)ホローファイバ人工肺と, ほぼ同様の構造と膜面積(0.3m2)を有するシリコーン均質膜(SHF)ホローファイバ人工肺とを, 水および牛血を用いてin vitro実験を行って, 酸素輸送抵抗(RO2)と炭酸ガス輸送抵抗(RCO2)などを解析した. その結果, MHFはSHFに比べ, RO2はほぼ変わらないが, RCO2はやや優れていた. ポリウレタン膜を介するポリエチレン膜孔の位置が一致すれば, 性能は向上すると考えられた.