人工臓器
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VDDシングルパスリードを用いたDDDジェネレーター使用の検討
瀬川 大輔羽鳥 信郎吉津 博瓜生田 曜造志水 正史田中 勧
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1995 年 24 巻 6 号 p. 1126-1129

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抄録
VDDペースメーカー植込み後, ジェネレーター交換時に, 同一機種の販売停止, 後継機種の未認可という状況に遭遇した. そこで, 次善策としてDDDジェネレーターを接続し, 良好な結果を得たので報告する. 症例は41歳の女性と77歳の男性で, 過去に房室ブロックの診断でVDDペースメーカー植込みを受けている. その後, 電池消耗のためジェネレーター交換となったが, この際利用できるVDDジェネレーターがなく, 種々の体位, 深呼吸時, 咳嗽時などで心内P波を測定の結果, DDDジェネレーターに接続可能と判断し接続した. 術後の心電図は, 共に心房同期心室ペーシングを示した. 現在, 両名とも外来通院中である. VDDリードは, 心内P波が使用ジェネレーターの最高感度以上あれば, DDDジェネレーターに接続できる可能性がある.
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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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