日本細菌学雑誌
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総説
腸内菌検索手法と腸内構成菌
藤澤 倫彦
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2014 年 69 巻 2 号 p. 331-348

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抄録
健常なヒトや動物の腸内には多種多様な細菌が存在している。これら細菌の生態や機能についての検討を行うに当たっては精度の高い検索法を用いる必要がある。現在まで,これら腸内菌叢を検索するための非選択培地や種々の選択培地,ロールチューブ法,嫌気性グローブボックス,plate-in-bottle法といった腸内に優勢に存在する高度嫌気性細菌検出のための手段が開発されてきた。今日広く利用されているプレバイオティクスやプロバイオティクスといった機能性食品の多くはこれら培養法を用いて評価されてきた。また,その他にも多くの有用な知見が培養法によって明らかにされてきた。一方,最近では分子生物学の進展に伴い,FISH(fluorescence in situ hybridization)法,定量的PCR(quantitative (q) polymerase chain reaction)法,クローンライブラリー法,DGGE(denaturing gradient gel electrophoresis)法,TGGE(temperature gradient gel electrophoresis)法,T-RFLP(terminal-restriction fragment length polymorphism)法,メタゲノム解析といった細菌遺伝子を標的とした腸内菌叢検索法が広く用いられてきている。通常,培養法において細菌の同定は表現形の検索により,また,分子生物学的手法ではrRNAの解析によりそれぞれ行われる。本稿では,培養法を中心に各種腸内菌叢検索手技とそれらを用いて得られる腸内菌叢情報について触れた。
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© 2014 日本細菌学会
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