日本細菌学雑誌
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平成31年黒屋奨学賞受賞論文
多剤耐性緑膿菌の感染制御を目指した分子細菌学的研究
北尾 公英
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2019 年 74 巻 4 号 p. 177-189

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抄録

緑膿菌は臨床検体から高頻度に分離されるグラム陰性桿菌である。本菌は健常者に対しては病原性がそれほど高くない日和見感染菌であるが,免疫が低下した者に感染すると慢性化・難治化する。元来多剤耐性であるため従来から限られた抗菌薬が治療に用いられるが,近年,緑膿菌に対して強い抗菌活性を示してきたカルバペネム系,フルオロキノロン系,アミノグリコシド系の3系統の抗菌薬全てに高度耐性を示す高度多剤耐性緑膿菌(以下,多剤耐性緑膿菌)が出現し,深刻な問題となっている。緑膿菌に限らず多剤耐性菌の分離率は年々増加する一方で,抗菌薬の開発は滞っており,新薬の開発や感染制御は喫緊の課題である。本稿では筆者らがこれまでに取り組んだ多剤耐性緑膿菌の感染制御を目指した一連の研究について紹介する。

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