日本微生物學病理學雜誌
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ぢふてりー毒素ノ透折ニ就テ
杉江 四郎
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1931 年 25 巻 12 号 p. 1537-1546

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抄録

余ハぢふてりー毒素ヲころぢゆうむ嚢ニ入レ, 之レヲ流水中ニ透折シテ毒素ノ性状ニ如何ナル變化ノ現ハレ來ルヤヲ試驗シタリ.
透折ノ結果先ヅでいありざーとニ現ハレタル變化ハ, P.Hノ移動ト毒力ノ變化ナリキ, 即チ毒素ノP.Hハ7.7ナリシモノガ, 7.1迄下降シ, 原毒素ノ最少致死量ハDLM=1/500ナリシモ, でいありざーとハDLM=1/100ニ變ジタリ, 原毒素ノ間接價ハL+=0.2ナリシニモ拘ハラズでいありざーとノ夫レハL+=0.58ニ轉ジタリ, 又でいありざーとハ最早沈隆反應ヲ起サヾキ.
次ニでいありざーとニ0..4%ノ割合ニ純ふをるもーるヲ加ヘテ攝氏40度ニ放置スルニ48時間乃至96時間ニシテ完全ニ無毒化スルコトヲ認メタリ.而シテ之レヲもるもつとニ注射スルニ, 其ノ免疫元的作用ハぢふてりーふをるもわくちんニ同ジグ, 接種動物ニ高度ノ免疫性ヲ附與スルコトヲ證明セリ.

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