死體現象ニ關スル研究補遺
第3編 死體強直ノ年齢的差異
1942 年 36 巻 1 号 p. 111-127
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1942 年 36 巻 1 号 p. 111-127
余ハ年齢別ニ死後強直ノ發生及ビ緩解時間ノ差異ヲ研究セントシタ.即チ當教室剖檢記録ニヨツテ1064例ニツイテ死後強直ノ統計的觀察ヲ行ツタガ, 剖檢例ニツイテハ時間ト季節ガ統一的デナク, 其ノ爲ニカ年齢的差異ハアマリ明瞭デハナカツタ.然シ一般ニ小兒ニ於テハ死剛ハ速カニ去リ, 老年者之レニ次ギ, 壮年者デハ最モ遲イ傾向ヲ示シタ.次イデ家兎實驗ヲ行ツタ.使用家兎ハ生後5日, 約1ケ月, 約4ケ月ノモノヲ使用シタ.死後張直ノ發生ハ年齢ノ小ナルモノ程遲ク發生シ, 一旦發生開始スルヤソノ進行電撃的ニ速カデアル.之ニ反シ年齢ノ大ナルモノ程強直發生ハ早ク, 然シソノ進行徐々ニシテ全出現スル迄ニ相當ノ時間ヲ要スル.又緩解ハ年齢ノ小ナルモノ程短時間内ニ起ルト云フ結果ヲ得タ.
