1968 年 18 巻 3 号 p. 167-172
イネ縞葉枯病抵抗性の外国稲品種Zenith、Surjumkhi、Charnack、ロシアNo.35およびKetan-Nangkaと感受性の日本水稲品種キビヨシとの組合せを用いて外国稲の低抗性遺伝子の分析を行なった。低抗性の検定は第1、2報と同様に桜井ら(1963)の幼苗検定法により行なった。Zenithの低抗性は2対の優性補足遺伝子により支配されており、日本陸稲の抵抗性の遺伝と同様であった。しかし、他の4品種の抵抗性は1対の不完全優性遺伝子St3により支配されており、その優性の程度は品種により劣性に近いものから、ほぼ完全優性のものまで認められた。抵抗性遺伝子は品種の原産地により異なった。