育種学雑誌
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Lycopersicon pimpinellifolium の子葉プロトプラストからの植物体再生
今西 茂須藤 由美
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1987 年 37 巻 2 号 p. 199-202

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抄録
L.pimpinellifoliumの子葉プロトプラストは,20℃,約4,500ルクス(16時間日長)の無菌条件下で育苗した,約10日の幼苗から,メイセラーゼP2.5%、マセ倶ザイムR100.25%およびドリスラーゼ0.08%を含む酵素液で14時間処理して単離した.プロトプラストの培養はTM-2のアガロース培地上にプロトプラストを懸濁した液体培地を重層して行った.約10日後形成されたコロニーをTM-3培地へ移した.いづれの場合も,25℃,約400ルクスの条件下で培養した.さらに約10日後,1.0mm前後に生長したカルスをTM-4培地へ移し,25℃,約2,000ルクスの条件下で培養した。しかし,シュートは形成されなかった.それ故,再びカルスをゼアチンを含むMS培地へ移しかえ,25℃,約5,000ルクスの条件下で培養した、その結果,ゼアチン1.0mg/lを含む培地で,プロトプラスト培養後45~55日の間に,置床したカルスのうち27%からシュートが再分化した.これらは植物ホルモンを含まないMS培地へ移すと容易に発根した.
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