抄録
多数のオオムギ品種あるいは系統を用いて,成熟胚からのカルス形成能及ぴ植物体再分化能を比較した.材料は日本の品種141,外国の品種62を含む合計203のオオムギで,そのうち176は六条種,27は二条種である.基本培地としてカルス誘導には2mg/lの2,4-Dを添加した修正N6培地を用い,再分化にはホルモンフリーの同じ培地を用いた.成熟種子を約15時間吸水させたのち,胚盤を傷つけないように切り出した成熟胚を滅菌して置床した.置床3週間後に継代してさらに1ケ月培養したのち、再分化培地に移植した.