健診を10年以上経年受診した男女 (男性143名, 女性41名) を対象に, 検査データの1歳ごとの経年変化および検査値の将来予測について検討した。 検討した項目は総コレステロール (T-CHO), グルコース (GLU), 尿酸 (UA) である。 加齢変化については男性ではT-CHOとGLUで, 女性ではT-CHOとUAで有意な上昇が認められた (p≥0.05)。 また, 個人の3年間 (4回分) のデータより回帰式を求めることで, 検査値のその後の推移を38~97%の確率で推定できた。 予測値の実測値との一致率は回帰式に用いるデータを6回にすることで53~100%まで増加することができた。 今回の方法は検査値の将来予測をするうえで有効な手段のひとつであり, 疾病の予防に役立つと考えられる。