土木学会論文集
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和文論文
交通行動の中止を考慮した災害時における交通ネットワークモデルに関する研究
内田 賢悦加賀屋 誠一高橋 尚人萩原 亨
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2005 年 2005 巻 779 号 p. 779_1-779_10

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抄録

自然災害により道路区間が通行不能となった場合, 道路利用者の旅行時間は増大し, その程度によっては交通行動を中止する場合も考えられる. 本研究は, 災害時における道路ネットワークを対象としたユーザコストの定量化を念頭に置き, 災害時の交通ネットワークモデルの構築を試みたものである. このモデルでは, 道路区間が通行不能となることによる旅行時間費用の損失と, 交通行動を中止することによる機会損失が同時に推計されることが特徴である. さらに, テストネットワークを用いた数値実験を行い, 自然災害により道路区間が通行不能となることを想定したモデルの検証を行った. その結果, 旅行時間費用の損失と交通行動を中止した場合の機会損失の関係が適切に表現されていることが示された.

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© 2005 公益社団法人 土木学会
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