抄録
廃棄物の不法投棄等による土壌・地下水汚染対策を円滑に進めるためには, 調査から修復までを一連の流れとしてシステム化する必要がある. そこで本研究では, 汚染対策を行う上で必要となるデータとそのデータを変換するプロセスを抽出し, データモデルの概念を用いて, それぞれの整合性を図りながら, 各データをプロセスを仲立ちとして関連づけた. 特に, 地下水汚染の予測解析を実作業レベルで可能とする調査・解析データモデルを構築した. そして, 実汚染現場に, 本調査・解析データモデルを適用することにより, 効率的な解析ができることを示した. すなわち, 数値シミュレーションの機能を, 本調査・解析データモデルの中に位置づけて, 実作業レベルにおいて効率的に応用できることを示した.