元来, 吊材を用いて軸力のみを受ける拱肋によつて単純橋を吊り, これを補強する目的に使用される型式として発達して来たのがランガー橋であるが, これは近年独立した橋梁型式として採用されるようになつてきた。しかし, このランガー橋は発達の歴史から見てもわかるのであるが, 一般に振動量が多いといわれている。筆者の知る限り目下のところランガー橋の振動を取扱つた論文が見当らないので, 既設橋梁の強度判定という実際問題の必要に迫られて筆者はこの研究に着手した。
この研究はエネルギーの関係式に立脚点を置いても進められるのであるが, ここでは基礎微分方程式に立脚点を置いた研究結果を発表することにした。