1960 年 1960 巻 71 号 p. b1-b16
本文は遠心力を利用してクイを製作するときそのコンクリートを締固める方法について論じたものである。筆者は特殊な方法によって製作した遠心力中空供試体を用いて, まず中空円筒形に締固め成形しうる最小回転数と回転時間を調べ, つぎにこの回転数の範囲内にて低速, 中速, および高速度回転の最も強度を与える回転数, 回転時間を求めた。
その結果低速度回転ではコンクリートのスランプによって最適の回転数, 回転時間があり, 高速度回転では遠心力効果が一定のとき最も強度が大になる。また中速回転数はn′=n/√2にて与えられることを発見した。