1962 年 1962 巻 87 号 p. 17-22
無筋および帯鉄筋コンクリート矩形短柱に, 偏心距離小なる軸方向圧縮力を心点と心点外付近において負荷した場合の柱のある断面の軸方向ひずみを, 破壊に至るまで各荷重段階において測定した結果は, いずれの場合も鉄筋コンクリートばりにおいて既報してあるように, この場合も部材の縦ひずみ分布は直線的変化でないことを示した。すなわち, 本文は軸方向圧縮力が偏心負荷された場合の実験結果のひずみ分布にもとついて, 鉄筋コンクリート部材の応力関係を吟味し, 破壊偏心軸圧力の式を求め, さらに帯鉄筋コンクリート短柱の式を誘導した報告である。