土木学会論文集
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大口径Mach-Zehnder干渉計による主応力和の解析について
多谷 虎男
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1967 年 1967 巻 146 号 p. 1-12

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抄録

従来の光弾性学の方法では等色線と等傾線とを用いて, 個々の主応力を解析する方法が採られて来たが, 各主応力の全面にわたる解析の目的を果たすためには, さらに等厚線をなんらかの方法によって求めることが必要である。そのため近年, 干渉計を用いて等厚線すなわち主応力和を測定する方法が種々考究せられている。この方法についてはすでにProceeding of the Society for Experimental Stress Analysisにも数年以前から, いくつかの論文が発表せられており, またわが国でも理化学研究所の西田, 斎藤両博士が論文を発表されている。著者も2, 3年以前からMach-Zehnder干渉計の製作とそれによる実験とを手がけて来たが, 最近大口径φ300mmのものをようやく完成し, これを用いてハンチ支承部分の等厚線を測定した。ところが著者は干渉計を用いて等厚線を測定解析することに関する在来の論文に対して異見をさしはさむところがあるだけではなく, 著者の実験使用材料も従来のそれらとは異なっており, また以後の関連論文説述上, その根底として必要であるので本論文において, まず, 著者の製作した大口径Mach-Zehnder干渉計による主応力和の解析方法, 主応力和算定公式の誘導, 実験使用材料の光弾性定数実測結果などについて基礎的解説を行なうことを主旨としたものである。

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