1993 年 1993 巻 460 号 p. 57-64
引張軟化曲線を組み込んだ数値解析が, 鋼繊維補強コンクリートの曲げ破壊性状や曲げ強度の寸法依存性について検討する場合に有用なことを示した. 引張軟化曲線の概形を求めるには修正J積分法が有効なことを示した. はり高さが異なる (10, 20, 40cm) 供試体の荷重―変位曲線を解析した結果, 実験結果とよく一致した. 鋼繊維補強コンクリートはりの曲げ載荷試験で得られた第1ピーク荷重はマトリックスの抵抗によるものであり, 第2ピーク荷重は鋼繊維の補強効果により現れることを, 解析により示した.