1993 年 1993 巻 474 号 p. 105-114
土留・締切工として最も良く用いられている仮設鋼矢板土留工の設計を, 多目的離散的最適化問題として定式化し, その問題にGAを応用する設計法を提案した. 設計変数は, 切梁の設置位置とし, それを施工の精度を考えて離散的な量とした. 目的関数は, 総工費最小, 各部材の応力度に関する余裕が最大, および切梁の鉛直間隔が最大という3種類の関数を考慮した. また, 縦断方向の土層・土質の変化にも対応できるように考慮した. いくつかの設計計算例により, 本研究の手法の実用性を説明している.