土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
Print ISSN : 0289-7806
ISSN-L : 0289-7806
加速流および減速流の解析手法とその乱流特性
禰津 家久門田 章宏戸田 孝史中川 博次
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 1995 巻 509 号 p. 89-97

詳細
抄録

様々な境界条件を持つ流れ場は, 空間的にみて加速流あるいは減速流であり, 等流時の乱流構造とは大きくその形態を異にする. しかし, 従来の加速流, 減速流に関する研究は, 乱流境界層を対象にしたものが多く, 詳細にかつ系統的に行った研究は, 開水路乱流ではほとんど存在しない. 本研究は, 加速流および減速流の乱流構造を解明する第一段階として, 斜面勾配上に発生させた加速・減速流を2成分レーザー流速計を用いて高精度に計測し, 平均流特性および解析手法について考察したものである. 圧力勾配を有する流れ場は, 修正形状係数を用いて良好に分類でき, 摩擦速度の評価法としては, 対数則および Ludweig-Tillmann の実験公式による方法が妥当である. また, 加速・減速流の平均流構造は, 等流時のものと大きく異なる結果を得た.

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top