抄録
水道の浄水水質を安定的に確保するため, オゾン処理等から構成される高度処理に原水調整池及び浄水池を有する水質安定システムについて, トリハロメタン生成能など三水質項目の制約条件を満足し, 浄水処理費用を最小ならしめる最適設計を求めた. その設計方程式は物質収支に基づく物理現象モデルについて設定し, その反応速度定数をアレニウスの式とした. この水質安定システムの最適設計問題を淀川下流の原水水質に適用し, 最適化計算はコンプレックス法により解き, 最適設計問題の妥当性と現実性を検証し, システムの特性も明らかにした.