土木学会論文集
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盛土を含む砂地盤の液状化模型振動台実験
阿部 博
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1996 年 1996 巻 554 号 p. 1-17

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抄録
緩い飽和砂地盤上にある盛土構造物の液状化時の動的挙動特性を知るために, 液状化対策工を含めた合計6ケースの模型振動台実験を実施した. 6つの実験に共通して, 水平地盤で過剰間隙水圧が有効上載圧に達し液状化が発生しても, 盛土直下の地盤では発生水圧が有効上載圧に至らないことが確認できた. 一方, 未改良地盤では盛土直下から斜面下で側方流動が発生しやすく, 側方流動を防ぐことが液状化対策として有効であると結論した. また, 非線形弾性論と液状化試験結果を組み合わせた簡便な二次元液状化解析プログラムを開発したことを述べ, 振動台実験結果と解析結果との比較を行った. 解析結から, 残留変形量評価では課題を残したが, 加振時の加速度と水圧変化には再現性があると結論した.
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