土木学会論文集
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基礎と地盤間の静的相互作用を考慮した直接基礎の極限支持力
大塚 悟山田 英司松尾 稔
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1997 年 1997 巻 582 号 p. 151-162

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抄録

基礎と地盤間の静的相互作用力は載荷重の大きさに伴って変化する. 極限支持力解析では極限状態での相互作用力を境界条件に用いることから, 従来, 問題を簡略化するために, 基礎の剛性をゼロまたは無限大に仮定してきた. 本論文は基礎の有限な剛性を考慮して, 基礎と地盤間の相互作用力の変化を取り入れた極限支持力解析を行うものである. シェイクダウン解析の下界定理を用いると, 剛性の異なる材料間の応力再配分を考慮して直接, システム全体の安定性を評価することができる. 基礎上部に等分布荷重が作用する場合と, 偏心集中荷重が作用する際の極限支持力を求め, 過去の模型実験等に基づく研究事例と比較・考察する. 基礎の剛性による極限支持力の変化を, 基礎と地盤間の相互作用力に基づいて詳細に議論する.

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